News Release

AI処理や画像認識を高速・低消費電力で実現するスピン波リザバーチップによる高速信号処理の原理実証に成功!

Peer-Reviewed Publication

Yokohama National University

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One magnetic field source is used to generate four distinct and separate magnetic field outputs using a physical reservoir.

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Credit: Yokohama National University

横浜国立大学大学院理工学府の長瀬 翔 氏、根津 昇輝 氏、大学院工学研究院/先端科学高等研究院/総合学術高等研究院の関口 康爾 教授らは、磁気の波であるスピン波を用いたスピン波リザバー素子の開発に成功しました。
 この技術は将来的に、ネットワーク端末に組み込むことで、AI処理や画像認識といった高度な計算を高速かつ低消費電力で行うことを可能にします。例えば、スマート工場におけるリアルタイムな品質検査や、自動運転車における環境認識など、様々な分野で革新的な応用が期待されます。従来の光・スピンを用いた手法では、集積化や多入力多出力といった大規模化が困難でしたが、スピン波リザバーは素子中の配線を必要としないため、高密度集積化が可能です。
 これにより、AI処理やIoTデバイスの普及に伴い、リアルタイムなデータ処理が求められる現代において、ネットワークやサーバーでの負荷低減に貢献するエッジコンピューティングの性能を飛躍的に向上させることが期待されます。

 本成果は、国際科学雑誌「Physical Review Applied」(2024年8月29日付)に公開され、Editor’s Suggestionにも選ばれています。尚、本研究は日本学術振興会「科学研究費助成事業」(課題番号19H00861、22K18321)による支援を受けて行われました。


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